今日のニュース 深堀り 年金受給者に届く「緑の封筒」を捨てないで!
申請すれば年金に上乗せされる給付金とは?

2026年9月10日
最近、年金受給者の自宅に日本年金機構から**「緑色の封筒」**が届き始めています。
「また年金のお知らせか」
「難しそうだから後で見よう」
「自分には関係ないだろう」
そう思って、そのまま引き出しに入れたり、捨てたりしないでください。
その封筒の中には、
「年金生活者支援給付金請求書」
が入っている可能性があります。
これは単なるお知らせではありません。
一定の条件を満たす年金受給者が手続きをすると、
普段受け取っている年金とは別に、年金に上乗せして受け取れる給付金
です。
しかも一度だけの給付金ではありません。
条件を満たしている間は継続して支給されます。
今回は、
誰がもらえるのか?
いくらもらえるのか?
緑の封筒が届いたら何をすればいいのか?
申請しなかったらどうなるのか?
70代の私たちに関係する制度として、分かりやすく調べてみました。
9月1日から「緑の封筒」の発送が始まった
日本年金機構は2026年9月1日から、
基礎年金を受給していて、2026年度に新たに年金生活者支援給付金を受け取ることができる人に対して、請求書を順次発送しています。
封筒の色は、
緑色。
中には、
「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」
が入っています。
特に今年、
前年より所得が下がった
世帯の状況が変わった
などの理由によって、新たに条件を満たすようになった人には届く可能性があります。
そもそも「年金生活者支援給付金」とは?
名前が長いので難しく感じますが、仕組みはそれほど難しくありません。
簡単に言えば、
「年金だけでは所得が少ない人の生活を支えるため、年金に上乗せして支給するお金」
です。
消費税率の引上げ分を活用して設けられた制度です。
例えば老齢基礎年金を受け取っていて、所得が一定以下で、世帯全員が住民税非課税である人などが対象になります。
70歳以上なら誰でももらえるの?
いいえ。
ここは非常に重要です。
70歳以上だからもらえる給付金ではありません。
老齢年金生活者支援給付金の場合、大きく3つの条件があります。
① 65歳以上で老齢基礎年金を受給している
まず65歳以上であること。
そして老齢基礎年金を受給していることが条件です。
② 世帯全員が市町村民税非課税
本人だけではありません。
同じ世帯の全員が市町村民税非課税
であることが必要です。
例えば本人の所得が低くても、同居する家族が住民税を払っている場合には対象にならないことがあります。
③ 年金収入などが一定額以下
2026年10月時点の基準では、前年の公的年金等の収入とその他の所得の合計が、
昭和31年4月2日以後生まれなら
92万6,500円以下
昭和31年4月1日以前生まれなら
92万4,100円以下
であることが条件です。
ただし、一定範囲では「補足的老齢年金生活者支援給付金」の対象となります。
細かな計算は複雑なので、
緑の封筒が届いた人は、自分で「どうせ対象外」と判断せず、まず内容を確認する
ことが大切です。
いくらもらえるの?
2026年度の老齢年金生活者支援給付金は、
月額5,620円
が基準額です。
ただし全員が5,620円もらえるわけではありません。
実際の金額は、
国民年金保険料を納めた期間
保険料を免除されていた期間
などによって計算されます。
ですから、
「5,620円×全員」
ではありません。
月5,620円なら年間では?
仮に月額5,620円を受け取れる場合、単純計算すると、
5,620円 × 12か月 = 6万7,440円
です。
年間約6万7千円。
年金生活者にとっては決して小さな金額ではありません。
例えば、
電気代
ガス代
病院代
薬代
食料品代
などの負担を考えれば、かなり助かる金額です。
しかも、
一度だけ6万7千円をもらって終わり
ではありません。
条件を満たしている間は継続して受け取れる
ここが、この制度の大切なところです。
年金生活者支援給付金は、
一回限りの臨時給付金ではありません。
一度手続きをして認定されれば、翌年度以降も支給要件を満たしている間は、基本的に改めて毎年請求する必要はありません。
ただし、所得などについては毎年判定されます。
所得が増えたり、世帯の課税状況が変わったりして条件を満たさなくなれば、支給されなくなることがあります。
逆に、
今までもらっていなかった人が、新たに条件を満たすようになる
こともあります。
今回の緑の封筒は、そうした新たな対象者などに送られています。
お金はいつ振り込まれる?
年金生活者支援給付金は原則、
偶数月の中旬に2か月分
が支給されます。
振込先は、
年金と同じ口座
です。
ただし年金そのものとは別に振り込まれます。
例えば10月分と11月分なら、原則として12月中旬に支払われます。
重要
緑の封筒が届いただけでは、もらえません
今回、一番伝えたいのがここです。
緑の封筒が届いたということは、
「あなたは給付金を受け取れる可能性があります」
というお知らせです。
しかし、
封筒が届いただけで自動的に振り込まれるわけではありません。
年金生活者支援給付金を新たに受け取るためには、
認定請求の手続き
が必要です。
つまり、
「知らなかった」
「封筒を捨てた」
「面倒だから放置した」
となると、本来受け取れるお金を受け取れない可能性があります。
緑の封筒が届いたら、どうすればいい?
方法は大きく二つあります。
方法① 郵送する
封筒の中に、
はがき型の年金生活者支援給付金請求書
が入っています。
必要事項を記入し、
同封されている目隠しシールを貼り、
切手を貼って郵便ポストへ投函
します。
これならスマートフォンやパソコンが苦手な人でも手続きできます。
方法② 電子申請する
現在は電子申請にも対応しています。
同封されている案内を確認して手続きできます。
電子申請をした場合には、同じ請求書を郵送する必要はありません。
70代でスマートフォン操作が苦手なら、無理に電子申請にこだわらず、
郵送で手続きしても問題ありません。
「自分はいくらもらえるの?」も封筒で確認できる
これも便利です。
日本年金機構から送られてくるはがき型請求書には、
請求した場合の「支給見込額(月額)」
が記載されています。
つまり、
「私はいくらもらえるのだろう?」
と自分で難しい計算をしなくても、
まず請求書を確認すれば見込額が分かります。
緑の封筒が届いたら、ここも必ず確認しておきましょう。
封筒をなくしてしまったら?
「そういえば緑の封筒が来ていたけれど、捨ててしまった」
という人もいるかもしれません。
それでも諦める必要はありません。
日本年金機構のホームページからA4型の請求書を入手して、必要事項を記入し、年金事務所へ提出する方法があります。
分からなければ、最寄りの年金事務所へ相談するのが確実です。
なぜ今年になって急に対象になる人がいるの?
ここも疑問に思うところです。
「去年はもらえなかったのに、なぜ今年は対象になるの?」
という人もいるでしょう。
年金生活者支援給付金は、
前年の所得などをもとに毎年判定
されます。
例えば、
仕事を辞めて収入が減った。
給与収入がなくなった。
所得が前年より下がった。
世帯の課税状況が変わった。
こうした変化によって、新たに対象になる場合があります。
「去年対象外だったから、今年も関係ない」
とは限らないのです。
2026年度の判定はいつから反映される?
2026年度の所得などによる判定結果は、
2026年10月分から2027年9月分
までの給付に反映されます。
その後も毎年度、前年所得などをもとに判定されます。
つまり、
毎年、自分の所得状況によって対象になる可能性が変わる制度
なのです。
すでにもらっている人にも緑の封筒が来るの?
基本的に、すでに年金生活者支援給付金を受給していて、引き続き条件を満たしている人は、
改めて今回の請求手続きをする必要はありません。
今回特に注意したいのは、
「これまで受け取っていなかったが、2026年度から新たに対象になる人」
です。
だからこそ、
「今までもらっていないから自分には関係ない」
と思わないことが重要です。
「年金が月10万円なら対象?」という考え方ではない
ここも誤解しやすいところです。
単純に、
「年金が月○万円以下なら対象」
という制度ではありません。
老齢年金の場合には、
年齢
老齢基礎年金を受給しているか
世帯全員が住民税非課税か
前年の年金収入
その他の所得
などを合わせて判定します。
ですから、
自分だけで判断するより、日本年金機構から届いた通知を確認する
のが一番確実です。
緑の封筒を利用した「詐欺」にも注意
給付金の話が出ると、必ず気を付けたいのが詐欺です。
日本年金機構や厚生労働省が電話をかけて、
「給付金を振り込むので銀行口座番号と暗証番号を教えてください」
などと聞くことはありません。
また、
「給付金を受け取るために手数料を払ってください」
ということもありません。
さらに、
「ATMへ行ってください」
と言われたら、特に警戒してください。
給付金の手続きと称して、
暗証番号を聞く。
ATMを操作させる。
手数料を振り込ませる。
こうした話が出てきたら、
まず詐欺を疑う
くらいでよいと思います。
70代では「郵便物をきちんと見る」ことがますます重要になる
最近、このブログでも、
年金振込口座と公金受取口座に関する「大切なお知らせ」
を取り上げました。
そして今回は、
年金生活者支援給付金の緑の封筒
です。
これから高齢者向けの行政手続きはデジタル化が進む一方で、重要な通知が郵便で届くケースもまだたくさんあります。
そこで70代になったら、
日本年金機構
市役所
税務署
健康保険
介護保険
などから届いた封筒は、
「よく分からないから捨てる」のではなく、一度中身を確認する習慣
をつけておきたいものです。
家族にも知っておいてほしい
これは本人だけの問題ではありません。
高齢の親が一人暮らしをしている家庭では、
「最近、年金機構から緑色の封筒が届いていない?」
と一度聞いてみてもよいでしょう。
郵便物の内容がよく分からず、そのまま放置している高齢者もいるかもしれません。
ただし、本人の意思を尊重しながら確認することが大切です。
今回のニュースで覚えておきたい5つのこと
① 2026年9月1日から、新たな対象者へ緑色の封筒が順次発送されている。
② 中身は「年金生活者支援給付金請求書」の可能性がある。
③ 老齢の場合、2026年度の基準額は月5,620円。ただし実際の支給額は人によって違う。
④ 新たに受け取るには請求手続きが必要。
⑤ 口座の暗証番号や手数料を求める電話は詐欺を疑う。
この5つだけでも覚えておきたいと思います。
まとめ
「たかが封筒」と思って捨てないで
年金生活では、
月5,000円。
年間6万円。
この金額は決して小さくありません。
食料品。
電気代。
病院代。
薬代。
日用品。
物価が上がっている今だからこそ、利用できる公的制度はきちんと利用したいものです。
今回の年金生活者支援給付金は、
条件を満たしていれば年金に上乗せして継続的に受け取れる制度
です。
しかし、新たに対象となった人は、
自分で請求しなければ受け取れません。
だから、
日本年金機構から届く
「緑色の封筒」
を見つけたら、
「また年金の難しい書類か」
と放置しないでください。
まず開けてみる。
「年金生活者支援給付金請求書」と書いてあるか確認する。
支給見込月額を見る。
そして対象なら、早めに請求する。
それだけで、これからの生活を支えてくれるお金につながる可能性があります。
70代になると、
「制度を知っているか、知らないか」
が、実際の生活費に影響することがあります。
今回の緑の封筒は、その典型的な例ではないでしょうか。
家族や友人にも、
「日本年金機構から緑の封筒が来たら、捨てずに中身を見た方がいいよ」
と教えてあげたいニュースです。
記事の数字は2026年9月10日時点の公式情報で確認しています。老齢年金生活者支援給付金は、2026年10月時点で65歳以上・世帯全員が住民税非課税などの条件があり、基準額は月5,620円です。所得基準は生年月日によって92万6,500円または92万4,100円以下で、一定範囲では補足的給付となります。
また、日本年金機構は請求書提出後、原則1~2か月後に支給決定通知書を送り、給付金は原則偶数月に2か月分を年金と同じ口座へ年金とは別に振り込むと案内しています。
※ 公式情報は、こちらから→日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
※「緑の封筒の時期だからこそ注意したい」還付金詐欺に注意!記事は→こちらです。
