【2026年8月改正対応】70歳以上の高額療養費制度をわかりやすく解説

~がん治療でも安心!医療費の自己負担はいくらになるの?~

「もし、がんになったら医療費は何百万円もかかるのでは?」

70歳を過ぎると、このような不安を感じる方は少なくありません。

私自身も70代となり、毎年人間ドックや大腸内視鏡検査を受けています。そのたびに思うのは、「病気を早く見つけること」と同じくらい、「医療制度を知っておくこと」が大切だということです。

2026年8月から高額療養費制度が改正されました。

今回は、制度改正のポイントと、がん治療を例に70歳以上の医療費負担について分かりやすく解説します。


高額療養費制度とは?

高額療養費制度とは、1か月に支払う医療費が一定額を超えた場合、その超えた分が払い戻される制度です。

高額な手術や長期入院でも、自己負担には上限が設けられているため、多くの方が安心して治療を受けられる仕組みになっています。


2026年8月改正で何が変わったの?

今回の改正では、制度の持続可能性を確保しながら長期療養者への配慮を強化するため、次のような見直しが行われました。

① 月ごとの自己負担限度額が見直し

所得区分ごとの自己負担限度額が引き上げられました。

② 「年間上限」が新設

2026年8月からは、1年間(8月~翌年7月)の自己負担にも上限が設けられました。

長期間にわたり抗がん剤治療や通院治療を続ける方は、この年間上限によって負担が軽くなる場合があります。

③ 「多数回該当」は継続

過去12か月のうち4回以上高額療養費制度を利用した場合に自己負担が軽減される「多数回該当」は、引き続き維持されています。


がん治療を例に考えてみましょう

例えば、一般的な大腸がん(結腸がん)の腹腔鏡手術を受けたケースで考えてみます。

国立がん研究センターの目安では、

  • 手術費:約40万円
  • 入院費などを含めた総医療費(10割):約100万円前後
  • 入院期間:約9日

という例があります。進行した直腸がんやロボット支援手術では、総医療費が150万~300万円を超えることもあります。

70歳以上・3割負担(現役並み所得者)の場合

仮に総医療費が100万円であれば、

  • 窓口では一旦約30万円(3割)を支払います。
  • その後、高額療養費制度により、自己負担限度額を超えた分が払い戻されます。

例えば、現役並み所得Ⅰの区分であれば、最終的な自己負担は**約8~9万円台(食事代や差額ベッド代を除く)**になることが多いです。



2割負担ならどうなる?

同じ100万円の治療でも

2割負担なら窓口負担は約20万円です。

こちらも自己負担限度額を超えた分は払い戻されます。

つまり、

2割負担の方が最初から支払う金額が少ないという違いがあります。


高額療養費制度の対象外になるもの

次の費用は自己負担になります。

  • 食事代
  • 差額ベッド代
  • テレビ・冷蔵庫使用料
  • パジャマ・タオルなどのレンタル代
  • 保険適用外の先進医療

これらは高額療養費制度では払い戻されません。


「限度額適用認定証」を利用すると安心

手術が決まっている場合は、

事前に「限度額適用認定証」を利用したり、マイナ保険証で限度額情報を利用できるようにしておくと、病院窓口で高額な金額を立て替えずに済む場合があります。

【図解】70歳以上の2割負担と3割負担はどう違う?

~高額療養費制度で医療費はどこまで軽減されるのか~

例えば、大腸がんで手術・入院を行い、保険診療の医療費総額が100万円だった場合を例に考えてみましょう。


① 70歳以上・3割負担の場合

【医療費総額】
100万円

        ↓

窓口で約30万円支払う

        ↓

高額療養費制度

        ↓

約21万円が払い戻される
(所得区分により異なる)

        ↓

最終的な自己負担
約9万円程度
(食事代・差額ベッド代などは別)

限度額適用認定証・マイナ保険証を利用した場合

【医療費総額】
100万円

        ↓

最初から約9万円程度だけ支払う

        ↓

高額療養費の払い戻しを待つ必要がほとんどない

② 70歳以上・2割負担の場合

【医療費総額】
100万円

        ↓

窓口で約20万円支払う

        ↓

高額療養費制度

        ↓

自己負担限度額を超えた分が払い戻される

        ↓

最終的な自己負担
所得区分に応じた限度額まで
(食事代・差額ベッド代などは別)

限度額適用認定証・マイナ保険証を利用した場合

【医療費総額】
100万円

        ↓

最初から自己負担限度額まで支払う

        ↓

高額な立て替えが不要

一番大きな違いは何?

3割負担の方

  • 窓口負担が大きくなりやすい
  • 高額療養費の払い戻し額も大きくなる傾向

2割負担の方

  • 窓口負担が少ない
  • 払い戻し額は比較的小さいが、最初から支払う金額も少ない

つまり、2割負担の方が資金を準備する負担は軽くなります。


大切なのは「限度額適用認定証」と「マイナ保険証」

どちらの負担割合でも、限度額適用認定証や限度額情報に対応したマイナ保険証を利用すれば、最初から自己負担限度額までの支払いで済む場合があります。

高額な手術や入院が予定されているときは、事前に病院へ確認しておくと安心です。


高額療養費制度は、70歳以上の方が安心して治療を受けられるよう支える大切な制度です。

  • 3割負担でも、自己負担には上限があります。
  • 2割負担なら、窓口で支払う金額はさらに少なくなります。
  • 限度額適用認定証やマイナ保険証を活用すれば、一時的な高額負担を避けられます。

制度を知っておくことは、病気への不安だけでなく、お金の不安を減らすことにもつながります。


私が一番大切だと思うこと

私は9月に大腸内視鏡検査を受ける予定です。

「もし病気が見つかったら……」

そんな不安はあります。

しかし、医療制度を知っていることで、過度に心配する必要はないと感じています。

さらに重要なのは、早期発見です。

早期の大腸がんなら内視鏡で切除できる場合もあり、

  • 身体への負担が少ない
  • 入院期間が短い
  • 医療費も比較的少なく済む

というメリットがあります。


まとめ

2026年8月から高額療養費制度は見直されました。

自己負担限度額は一部引き上げられましたが、

  • 年間上限の新設
  • 多数回該当の継続

など、長期間治療を受ける方への配慮も強化されています。

70歳を過ぎると、病気は誰にでも起こり得ます。

しかし、日本には高額療養費制度という心強い制度があります。

制度を正しく理解し、定期的な健康診断やがん検診を受けることが、自分の健康と家計の両方を守ることにつながります。

「健康は何よりの財産」です。

私もこれからも健康管理を続けながら、自分の体験を交えて、70代の皆さんに役立つ情報を発信していきたいと思います。

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