大企業がAI利用を制限し始めた――ChatGPTに入力してはいけない個人情報とは?

2026年9月15日

最近、ChatGPTをはじめとする生成AIを使う人が急速に増えています。

文章を書いてもらう。
旅行の日程を考えてもらう。
難しいニュースを説明してもらう。
パソコンの操作方法を聞く。
株式投資について調べる。

使ってみると、本当に便利です。

私自身も「これは今後の生活に欠かせない道具になっていくのではないか」と感じています。

ところが一方で、大企業では生成AIの利用方法を厳しく管理する動きが広がっています。

理由の一つが、

「AIに会社の重要情報を入力して大丈夫なのか?」

という問題です。

これは会社だけの問題ではありません。

私たち個人にも、

「ChatGPTに何を話してよくて、何を入力しない方がいいのか」

という問題があります。

今回は、AIを安心して使うために知っておきたい「入力してはいけない情報」を、できるだけ分かりやすく整理してみます。


そもそも、なぜAIへの入力を心配するのか?

ChatGPTに質問するとき、私たちは画面に文字を入力します。

例えば、

「この文章を直してください」

「旅行の日程を作ってください」

「このニュースを分かりやすく説明してください」

といった内容なら、通常それほど問題にはなりません。

しかし、

「私の銀行口座番号は○○です」

「クレジットカード番号は○○です」

「パスワードは○○です」

となれば話は別です。

インターネット上のサービスを利用するときの基本として、

「知られて困る情報は、必要がない限り入力しない」

という考え方が大切です。

これはChatGPTだけの問題ではありません。

メール、SNS、ネット通販、クラウドサービスなどにも共通する、デジタル社会の基本ルールです。


【危険度★★★★★】パスワードは絶対に入力しない

まず最も重要なのがパスワードです。

例えば、

Amazon
Google
Apple
銀行
証券会社
Facebook
Instagram
LINE
WordPress

などのログインパスワードです。

AIに、

「私のパスワードは○○ですが、安全でしょうか?」

と聞く必要はありません。

パスワードを相談したい場合は、

「安全なパスワードの作り方を教えてください」

と質問すれば十分です。

実際のパスワードそのものは入力しない。

これを基本にしましょう。


【危険度★★★★★】銀行口座・クレジットカード情報

次に注意したいのがお金に関する情報です。

入力しない方がよいものには、

銀行のログインID
インターネットバンキングのパスワード
暗証番号
クレジットカード番号
カードのセキュリティコード
証券会社のログイン情報

などがあります。

例えば、

「このクレジットカードは海外旅行に向いていますか?」

と聞くことには問題ありません。

しかし、

カード番号そのものを入力する必要はありません。

AIに相談するときは、

「○○カードを持っています」

程度で十分な場合がほとんどです。


【危険度★★★★★】マイナンバー

マイナンバーも、そのまま入力しない方がよい情報です。

例えば、

「マイナンバーカードを健康保険証として使う方法を教えてください」

と聞くことはできます。

しかし、

「私のマイナンバーは1234……です」

と番号そのものを書く必要はありません。

運転免許証番号や各種公的な個人番号についても、同じように考えた方がよいでしょう。


【危険度★★★★★】パスポート番号・航空券の重要情報

海外旅行をするときには特に注意が必要です。

生成AIは、

旅行日程
観光地
現地交通
ホテル選び
持ち物
海外で使うカード

などを調べるのに非常に便利です。

しかし、

パスポート番号
パスポートの顔写真ページ
航空券の予約番号
航空会社のログイン情報

などを、そのまま入力する必要はありません。

例えば、

「2027年4月に世界一周旅行へ行きます。必要な準備を教えてください」

なら十分です。

パスポート番号まで教える必要はありません。


【危険度★★★★☆】住所・電話番号・生年月日

氏名だけなら問題にならない場面もあります。

しかし、

氏名
住所
電話番号
生年月日

が全部そろうと、本人を特定しやすくなります。

例えば自治会の文書をAIに作ってもらう場合でも、

「○○市○○町123番地」

という実際の住所を入れなくても、

「住所:○○○○」

として文章を作ってもらい、最後に自分で記入できます。

これは非常に便利な方法です。

AIには文章の「型」を作ってもらい、重要な個人情報は最後に自分で入れる。

この使い方を覚えておくと安心です。


【危険度★★★★☆】健康診断や病院の書類

ここは少し難しいところです。

AIに、

「血圧について教えて」

「この薬はどういう薬?」

「検査値は何を意味するの?」

と聞くことは、健康情報を理解する助けになります。

しかし病院からもらった書類をそのまま写真で送る場合には注意が必要です。

書類には、

氏名
生年月日
患者番号
住所
病院の診察券番号
保険に関する情報

などが記載されていることがあります。

検査結果について質問したいのであれば、

必要な数値だけを伝える

という方法があります。

写真を使う場合も、質問に必要のない氏名・住所・患者番号などは隠してから使う方が安心です。

そしてAIの説明だけで治療や薬を変更せず、重要な医療判断は医師・薬剤師に確認することも大切です。


【危険度★★★★☆】家族や友人の個人情報

意外に忘れやすいのがこれです。

自分の情報だけ注意していても、家族の情報を書いてしまうことがあります。

例えば、

「孫の学校は○○小学校で、住所は○○で……」

「友人の○○さんの電話番号は……」

といった情報です。

本人の許可なく、第三者の詳しい個人情報を入力するのは避けた方がよいでしょう。

特に子どもの、

氏名
学校名
住所
電話番号
顔写真

などを組み合わせて入力することには慎重になるべきです。


【危険度★★★★★】会社や団体の秘密情報

これは企業がAI利用を管理する大きな理由の一つです。

例えば、

まだ発表していない決算情報
顧客名簿
取引先との契約書
社員の個人情報
社内会議の機密資料
未発表の商品情報

などです。

個人でも同じです。

自治会や老人会、PTA、スポーツ団体などの資料には、会員の電話番号や住所などが載っている場合があります。

「議事録を要約してほしい」

と思っても、そのまま全部入力するのではなく、

名前や電話番号などを消してからAIに渡す

という習慣をつけると安全です。


では、何ならChatGPTに聞いていい?

ここまで読むと、

「それならChatGPTには何も話せないのでは?」

と思うかもしれません。

そんなことはありません。

むしろAIは積極的に使った方が便利です。

例えば、

「70代にも分かるように日銀の利上げを説明して」

「世界一周旅行の持ち物リストを作って」

「このブログ記事を読みやすく直して」

「iPadの使い方を教えて」

「自治会へ提出する要望書のひな型を作って」

「この株の決算を見るポイントを教えて」

こうした使い方なら、パスワードや銀行口座番号などは必要ありません。

つまり、

AIに必要なのは「相談に必要な情報」であって、「あなたを完全に特定できる情報」ではない

ということです。


迷ったときの「3秒ルール」

AIに何か入力する前に、私は次のように考えるのが分かりやすいと思います。

「この内容を、知らない人に見られたら困るだろうか?」

3秒だけ考える。

困るのであれば、その情報を削除する。

あるいは、

「○○銀行」→「A銀行」
「山本一郎」→「Aさん」
「089-○○○……」→「電話番号」
「実際の住所」→「松山市」

というように置き換えてから相談します。

これだけでもリスクをかなり減らせます。


AI時代に覚えておきたい「赤・黄・青」

私は次の3段階で覚えると分かりやすいと思います。

🔴 赤――原則入力しない

パスワード
暗証番号
クレジットカード番号
セキュリティコード
マイナンバー
銀行・証券会社のログイン情報
認証コード

これは入力しないと覚えておきましょう。

🟡 黄――必要な部分だけ

住所
電話番号
生年月日
健康情報
病院の書類
パスポート情報
家族の情報
会社・団体の資料

相談に必要な部分だけ使い、不要な個人情報は隠します。

🔵 青――AIが得意

文章作成
ブログの下書き
旅行計画
ニュース解説
料理
パソコン・スマホ操作
アイデア出し
公開情報の整理

こうした分野ではAIをどんどん活用できます。


AIを怖がるのではなく「使い分ける」

自動車が便利だからといって、交通ルールを知らずに運転する人はいません。

インターネットバンキングが便利だからといって、暗証番号を他人に教える人もいないでしょう。

AIも同じです。

大切なのは、

「AIは危険だから使わない」

ではなく、

「ルールを知って便利に使う」

ことです。

これからAIは、

銀行
病院
行政
旅行
買い物
仕事
教育

など、生活のさまざまな場所へ入ってくるでしょう。

だからこそ私たち利用者にも、新しい「AI時代の常識」が必要になってきます。


まとめ――AIに「全部話す」必要はない

ChatGPTは便利です。

しかし、便利だからといって何でも入力する必要はありません。

覚えておきたいのは、

パスワードは入力しない。
銀行・カード情報は入力しない。
マイナンバーは入力しない。
パスポート番号は入力しない。
他人の個人情報にも注意する。
書類や写真は個人情報を確認してから送る。

という基本です。

一方で、ニュースの解説、旅行計画、文章作成、ブログ、スマホの使い方などは、AIが非常に役立つ分野です。

これから大切になるのは、

「AIを使うか、使わないか」ではありません。

「AIに何を任せ、何を自分で守るか」

だと思います。

70代にとってもAIは決して若い人だけの道具ではありません。

むしろ、分からないことを何度でも聞けて、難しい文章を簡単に説明してくれるAIは、これからのデジタル社会を生きるための強い味方になります。

ただし――

パスワードや暗証番号まで教える必要はありません。

便利に使う。

しかし、大切な情報は自分で守る。

それが、これからのAIとの上手な付き合い方ではないでしょうか。

※ この記事は「AIは危険」という結論ではなく、**「赤=入力しない、黄=必要な部分だけ、青=積極的に活用」**を中心にしたので、AIに不慣れな方にも実用的な記事だと思います。


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