第3回 H3ロケットとは何か――日本の未来を変えるロケットなのか
前回、私は JAXA のホームページに苦戦しながらも、H3ロケット打ち上げ予定日を探し出した。
調べていくうちに、
「これは単なるロケットではない」
と感じ始めた。
今回は、
- H3ロケットとは何か
- H2Aと何が違うのか
- なぜ失敗したのか
- なぜ今回の打ち上げが重要なのか
- SpaceXとの違い
を、70歳の私なりに整理してみたい。
H3ロケットとは何か
H3 は、日本の次世代主力ロケットである。
三菱重工業 とJAXAが共同開発している。
これまで日本の主力だったのは、
H-IIA(H2Aロケット)
だった。
H2Aは非常に優秀だった。
成功率は世界トップレベルで、
- 月探査
- 火星探査
- 気象衛星
など、多くのミッションを成功させてきた。
しかし問題があった。
それは、
「打ち上げ費用が高い」
という点だった。
H2AとH3の違い
H3は、
「もっと安く、もっと実用的に」
を目指したロケットである。
H3=高信頼性+低コスト化+柔軟運用
例えばH2Aは、
- 高性能
- 高信頼
だった反面、
部品数も多く、コストが高かった。
一方H3では、
- 部品削減
- 整備簡素化
- エンジン改良
- 打ち上げ準備短縮
などが行われている。
今回の6月10日の打ち上げは、
「H3-30形態」
というタイプで行われる。
これは、
- エンジン3基
- 固体ロケットブースターなし
という新しい形だ。
つまり、
「より低コスト型H3」
への挑戦なのである。
前回の打ち上げはなぜ失敗したのか
H3初号機は2023年3月に打ち上げられた。
しかし、
第二段エンジンが点火せず、
JAXAは破壊指令を出した。
原因は、
電気系統トラブル
だったとされている。
具体的には、
- 点火装置
- 制御回路
- 電流異常
などが疑われた。
搭載されていた地球観測衛星「だいち3号」も失われた。
当時、日本にとってかなり大きな衝撃だったと思う。
私はニュースを見ながら、
「日本の宇宙開発は大丈夫なのか」
と感じた記憶がある。
しかしH3は復活した
その後JAXAと三菱重工は原因究明を進めた。
そして2024年2月、
2号機は成功。
その後も、
- だいち4号
- 防衛通信衛星
- みちびき衛星
などを打ち上げている。
つまり、
H3は既に「実験機」ではなく、
「日本の実用ロケット」
になり始めている。
それでも今回が重要な理由
今回の6月10日の打ち上げが重要なのは、
「低コスト型H3」
の実証だからである。
しかも今回は、
- 小型衛星6基
- 試験ペイロード
も搭載する。
さらに2025年末には、
H3 8号機で不具合も起きている。
そのため今回JAXAは、
- 分離機構
- 信頼性
- データ取得
をかなり慎重に確認するという。
つまり今回の打ち上げは、
「本当に安定運用できるのか」
を見る非常に大切な飛行なのだ。
SpaceXとの違い
現在、世界の宇宙開発を変えているのは、
SpaceX である。
SpaceXは、
- ロケット再利用
- 大幅低コスト化
- 民間宇宙ビジネス
を実現している。
特にFalcon 9は、
打ち上げ後にロケットが戻ってくる。
私たち昭和世代からすると、
まるでSF映画である。
一方H3は、
「再利用型ではない」
しかし日本は、
- 高信頼性
- 精密技術
- 安全性
を強みにしている。
つまり、
SpaceXとは少し違う道を進んでいるのだと思う。
日本は再び技術立国になれるのか
昭和の日本は、
- 自動車
- 家電
- 半導体
で世界を驚かせた。
しかし現在、
日本は少し元気を失っているようにも見える。
だからこそ私は、
H3ロケットに期待している。
宇宙開発は、
- 防衛
- AI
- 通信
- 災害対策
- GPS
など、未来技術の土台になる。
もしH3が成功し続ければ、
日本は再び、
「技術立国」
として存在感を示せるかもしれない。
70歳、宇宙を見に行く
私は今回、
単なる観光で種子島へ行くわけではない。
日本の未来が動く瞬間を見たい。
子供の頃、
ガガーリンやアポロ11号に夢を見た。
そして70歳になった今、
今度は日本のロケットを見に行こうとしている。
人生とは不思議なものだ。
次回予告
次回は、
第4回 JAXAは何を目指しているのか――日本は宇宙で何をしようとしているのか
について書いてみたい。
