あの頃に帰りたい!1970年代 10代から20代へ
私の青春と昭和が一番ワクワクした10年間

私は今、70代になりました。
振り返ってみると、1970年代は私にとって特別な10年間でした。
1970年、私はまだ10代。そして1970年代が終わる頃には20代半ばになっていました。
つまりこの10年間は、少年から青年へ、そして社会人へと歩き始めた、まさに私の青春時代だったのです。
1970年――10代の私が見た「未来」
1970年、大阪万博が開催されました。
太陽の塔、世界各国のパビリオン、アメリカ館の「月の石」。
海外旅行がまだ身近ではなかった時代です。世界中の国々が大阪に集まる万博は、10代だった私たちにとって「未来そのもの」のように見えました。
「これから世の中はどこまで進歩するのだろう」
そんな期待があった時代でした。
その後、1972年には札幌冬季オリンピック、沖縄返還、日中国交正常化。
一方、1973年にはオイルショックが起こり、トイレットペーパー騒動まで発生しました。
10代だった私も、世の中は豊かになるだけではないということを、少しずつ感じ始めた頃でした。
ブルース・リーに夢中になった
青春時代の映画で忘れられないのが、ブルース・リーです。
「燃えよドラゴン」などを見て、あの構えやパンチ、キックを真似した若者は多かったと思います。
ヌンチャクにも憧れました。
映画館を出たときには、自分まで少し強くなったような気分になったものです。
CGなどなかった時代だからこそ、本物の肉体から生まれる迫力がありました。
そして私は20歳になった
1970年代半ば、私は20歳を迎えました。
将来どうなるかは分からない。
でも、自分の前にはまだ何十年もの時間がある。
そんな感覚でした。
まさか50年後、自分が70代になってスマートフォンを持ち、ブログを書き、AIと会話しているなど、想像もしませんでした。
百恵ちゃん、キャンディーズ、ジュリー、ピンク・レディー
1970年代は歌謡曲の黄金時代でもありました。
山口百恵の「横須賀ストーリー」「秋桜」「プレイバックPart2」。
キャンディーズの「春一番」。
沢田研二の「勝手にしやがれ」。
そしてピンク・レディーの「UFO」。
スターが本当に「スター」だった時代です。
一方で、かぐや姫の「神田川」、GAROの「学生街の喫茶店」、チューリップの「心の旅」、イルカの「なごり雪」、太田裕美の「木綿のハンカチーフ」など、青春そのもののような歌もありました。
今、70代になってこれらの曲を聴くと、不思議なことに、
心だけは一瞬で20歳に戻ります。
音楽は「記憶のタイムマシン」なのかもしれません。
喫茶店、レコード、待ち合わせ
1970年代にはスマートフォンもLINEもありません。
「午後3時、駅前の喫茶店」
そう約束したら、相手が来るまで待つしかありません。
好きな人へ電話をするにも、自宅の固定電話。
お父さんやお母さんが出るかもしれないので、電話をかけるだけでも緊張しました。
音楽も今とは違います。
レコード店へ行き、何を買うか迷い、一枚を大切に持ち帰る。
ターンテーブルに置き、針を落とす。
「プツッ……」
そこから音楽が始まりました。
今よりずっと不便でしたが、一曲、一回の電話、一度の出会いを大切にしていた時代だったようにも思います。
映画とテレビがみんなの共通の話題だった
映画館では「ジョーズ」「ロッキー」「スター・ウォーズ」などに驚かされました。
テレビでは「8時だョ!全員集合」「太陽にほえろ!」などを家族で見る。
1978年には「ザ・ベストテン」が始まりました。
翌日、学校や職場へ行けば、
「昨日見た?」
という会話ができます。
今のように一人一人が違う動画を見る時代ではなく、日本中が同じスターや番組を知っている時代でした。
1979年――20代半ば、新しい時代の入口へ
1970年代最後の年、1979年。
私は20代半ばになっていました。
喫茶店やゲームセンターでは「スペースインベーダー」が大流行。
そしてソニーから「ウォークマン」が登場します。
好きな音楽を持って外へ出る。
今では当たり前ですが、当時は驚くほど新しいことでした。
1970年、大阪万博で「未来」に驚いていた10代の少年が、わずか10年後にはウォークマンの時代を迎えたのです。
世の中も、自分自身も、大きく変わった10年間でした。
70代になって思う。「あの頃に帰りたい」とは?
1970年代から半世紀以上が過ぎました。
固定電話はスマートフォンへ。
レコードは音楽配信へ。
紙の地図はGoogleマップへ。
そして今ではAIと普通に会話しています。
便利さだけを比べれば、現在の方が圧倒的でしょう。
それなのに、ときどき「あの頃に帰りたい」と思います。
なぜでしょう。
70代になった今、少し分かるような気がします。
本当に帰りたいのは1970年代という時代ではなく、
何を見ても新鮮で、未来には無限の時間があると思っていた、若かった自分なのかもしれません。
でも、70代にも「これから」がある
だからこそ、最近はこうも思います。
10代の私は大阪万博を見て、未来にワクワクしました。
ならば70代の今も、新しいことにワクワクしていい。
行ったことのない場所へ行く。
新しい人に出会う。
AIのような新しい技術を使ってみる。
知らないことを勉強する。
思い出を大切にしながら、新しい思い出を作っていけばいい。
大阪万博、ブルース・リー、百恵ちゃん、神田川、喫茶店、レコード、夜行列車、ザ・ベストテン、インベーダーゲーム、ウォークマン。
1970年代は、日本が大きく変わった10年間でした。
そして私にとっては、
10代から20代へ駆け抜けた、たった一度の青春の10年間でした。
「あの頃に帰りたい!」
そう思うことがあります。
でも70代の人生にも、まだ「これから」があります。
あの頃と同じように、もう一度ワクワクするものを探してみたい。
私は今、そんなふうに思っています。
あなたは1970年代、何歳でしたか?
どんな歌を聴き、どんな映画を見て、誰と過ごしていましたか。
久しぶりに当時好きだった一曲を聴いてみてください。
イントロが流れた瞬間、忘れていた青春の風景がよみがえってくるかもしれません
