私が7歳ぐらいの時に、我が家にもテレビがつきました

白黒テレビではありましたが、皆のあこがれのテレビでした。どこかの家にテレビがつくと見せてもらいにあっちの家こっちの家に行ったものです。今思えば、そんなつながりがあったため人との交流が生まれ面白おかしくもあり楽しい毎日だったような気がします。昭和35年にカラーテレビが本放送開始されましたが、まだまだ庶民には高嶺の花でした。昭和39年 東京オリンピックが開催されテレビ中継されましたが、我が家は、まだ白黒テレビで応援してました。

私が夢中で見たテレビ番組は、「シャボン玉ホリデー」です。

 

日曜日の夜6時半になると、この番組がはじまるのを待ち構えるようになっていました。ザ、ピーナツが歌うテーマ曲が流れてくると、今日はいったいどんな面白いものが飛び出してくるのか、わくわくしながらクレイジーキャッツの登場に期待し、テレビ画面を見つめていました。音楽バラエティー番組として現在見直してみても相当番組のクオリティーが高いと感じます。

昭和37年5月から「てなもんや三度笠」がスタートしました。この番組がスタートするにいたっては、毎週日曜の夜6時から7時まではテレビのゴールデンタイムであり、私にとっても大好きなテレビタイムでした。鐘の音と共にお堂から時次郎が現れ、「あっしゃあ泉州は信太の生まれ、あんかけの時次郎。義理には強いが人情にゃ弱い、男の中の男一匹・・・」と口上を述べていると、毎回様々な扮装をした族が現れ、一悶着した所で、時次郎が「俺がこんなに強いのも、あたり前田のクラッカー」と締める。

この番組は、最高視聴率  64.8%と驚異的な数字をたたき出しています。誰が見ても楽しい番組でした。

キャストである藤田まこと、白木みのる、財津一郎などユニークで個性的な登場人物たち。番組からたくさんの爆笑ギャグが生まれています。財津一郎の「チョーダイ」「サビシー」「ヒジョーニ」「刀をなめる」仕草など、当時、学校に行くと休み時間になると誰かが真似していたことを思いだします。他に、ダイナミックな演出やアクションシーンの盛り上がり、コミカルでウイットに富んだセリフ回しや掛け合いが面白く、これらが相互に作用して観客を飽きさせない要素となっています。

ちなみに、「てなもんや三度笠」を手がけた脚本家は、山田洋次さんです。子供の頃は、全然興味がありませんでしたが、今になってなるほどと合点がいきます。やはり、代表作は「男はつらいよシリーズ」50年以上にわたってシリーズ化され主人公・車寅次郎を演じる渥美清さんの人気を不動のものにしました。

今見ても飽きさせないテレビコメディー番組で、現在のテレビ界では制作出来ないのではないかと思います。

「俺がこんなに強いのは、あたり前田のクラッカー」で有名となった前田製菓さん。なんと2018年(平成30年)で創業100周年を迎えたそうです。老舗企業として立派に発展されていることに敬意を表します。ちょっと、クラッカー食べて見たくなりました。

テレビの普及でニュースが早く知れ、色々な商品情報がわかるようになりました。テレビの普及で多くの番組やバラエティー、ドラマなどが放送され、家で楽しめる娯楽も変わってきました。また、テレビの普及により娯楽産業全体が大きく活性化しました。映画や音楽、出版などにおいて新たな才能が生まれ、世の中に多大な影響を与えました。

昭和38年1月1日よりアニメ「鉄腕アトム」の放送が開始されました。毎週1回30分の連続放映アニメは、国内はもちろん世界初の試みでした。その最大の功績は、それまで不可能だと思われていたテレビアニメを実現させたことでした。

 

鉄腕アトムは、天才科学者 天馬博士によって事故死した息子の身代わりに作られた人型ロボットが正義感をもって人間社会で活躍する内容のアニメでした。ロボットが人間の心を持ち、人間同様の権利を有する世界で、アトムが人間によるロボットへの差別や人間に利用されて破滅するロボットの姿を見て悩みながら人々のために戦う姿を描いています。

本テレビ作品では第1話の設定年代は2030年となっています。原作漫画では、アトムの誕生は2003年4月7日となっています。

鉄腕アトムについて作者である手塚治虫さんは、「昭和30年頃、当時の日本は戦後の混乱期。今とは違い科学は全てバラ色だったから、なんとか科学の力で最低の生活から立ち直りたいという願いをアトムに託した」と語っています。

鉄腕アトムの漫画の連載は1952年、昭和27年に始まりました。その3年後には原子力発電が国家事業としてスタートしました。アトムは胸を開くと小さな原子炉がありました。アトムは「原子」の意味です。妹の名前はウランでした。この文章を書いているのが2023年6月です。現在、東北の震災による福島原発の処理水の問題が解決されていません。アトムとウラン、何か私は、鉄腕アトムとの縁を感じてなりません。福島原発の処理水問題解決、世界の核廃絶を実現したいものです。

2023年現在、鉄腕アトムのような完全な人間型ロボットは、まだ実現されていません。現在の技術レベルでは、人間型ロボットの多くは簡単な動きやタスクをこなしたり、会話をすることが出来ますが、アトムのような高度な自己学習や思考能力を持つロボットはまだありません。しかし、研究は進んでおり、将来的にはより高度な人間型ロボットが登場するかもしれません。

鉄腕アトムの設定年代2030年まであと少しです。たぶん、その頃までには高度な知識を持った人間型ロボットが存在することでしょう。

昭和40年(1965年) 私が11歳ごろ、よく見たテレビアニメに「スーパージェッター」があります。30世紀の未来から来た少年ジェッターが様々な未来の武器を使って悪と戦う物語でした。

https://youtu.be/FTI3eO735MQ

「スーパージェッター」に登場する装備品を確認してみよう。

1.タイムストッパー

 腕時計の様な形をしており、時間を30秒間だけ止めることが出来る。トランシーバーの役割や流星号の呼び出し機能もある。さすがに、現在でも時間を止めることは出来ない。ただ、腕時計での通話とか呼び出し機能は現実に現在出来るようになっています。

2. パラライザー

 銃の様な形をしているが殺傷能力は無く、ビームにあたった相手を30分ほど麻痺させ気絶させる。エネルギー調節できる。現在、下記のような光線銃が出来ています。

 

 

3. 反重力ベルト

 重力を中和することで宙に浮いたり、空を飛べたりする。これについては、現実となっています。

4. 流星号

ジェッターが愛用する車型のタイムマシンで空を飛ぶことも可能。最高速度はマッハ15で水中も移動できる。電子頭脳を積んでいるので自立行動も可能です。

現在、空飛ぶ車は現実味を帯びています。2021年7月 試験飛行に成功しています。すでに存在しているのは水陸両用車です。陸・空・海と全部乗れる車は、技術レベルでは可能であると思いますが、現実には無いようです。

アニメの世界が60年経って現実化されて来ています。子供の頃テレビでアニメを見て、ロボットの研究、空飛ぶ車の実現に夢を託した人もいたかもしれません。今後の技術革新に期待したいと思います。

ちょっとテレビの話から横道にそれましたが、今後のテレビは、インターネットやスマートフォンなど、新しいデジタル技術の発展に伴い大きく変化していくと予想されます。現在、若者のほぼ半数がテレビを見ていません。

ある子供がテレビを見ていて大人に質問しました。「どうしてテレビはいつも途中からやっているのか」聞かれた大人は何を言ってるのか分かりませんでした。これはテレビの致命的な問題を指していました。テレビは放送時間が決まっていて、たまたまつけると放送中のものを途中からしか見られません。

今後のテレビは、視聴者のライフスタイルや関心・興味に合わせた様々なジャンルの番組が必要とされます。また、従来のテレビ放送だけでなく、スマートフォンやタブレット、パソコンなどのデバイスからも視聴できるサービスが必要です。視聴者が番組を途中から見始める「タイムシフト視聴」や自分好みの番組を選んで視聴できる「オンデマンド視聴」など、需要に合わせた新しい配信が必要だと思います。

今後、テレビはどんな形でインターネットと共存しながら進化していくのか期待したいと思います。

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yaruzou55

2018年1月、地方銀行を63歳にて退職。 後の人生を面白おかしく生きるために、ちょっぴり早いサンデー毎日の生活に突入。 これからの生活で気が付いたこと、感じたことを書き留めるためブログを始めることにしました。(^-^)