第3回 続き 68歳、腎機能低下と血圧上昇

― eGFR 46.9という現実 ―

68歳のとき、人間ドックを受診しました。

それまで大きな病気もなく、トライアスロンを続け、体力には自信がありました。
年齢を重ねても走れる、泳げる、漕げる。
自分はまだ大丈夫だと思っていました。

だからこそ、検査結果を見たときは信じられませんでした。

腎機能を示す「eGFR値」が60を下回っていたのです。

「え?」

というのが正直な気持ちでした。


さらに突きつけられた数字

その後の再検査で、

eGFRは 46.9 まで低下していました。

40台。

その数字を見た瞬間、
頭の中にある言葉が浮かびました。

―― 透析。

もちろん、医師から透析が必要だと言われたわけではありません。
しかし、腎機能がさらに悪化すれば透析になる人もいる、という話は耳にしていました。

「このまま下がり続けたらどうなるのだろう」

初めて、将来への不安が胸をよぎりました。


自覚症状がないという現実

不思議なことに、体調は悪くありません。

トライアスロンはできる。
日常生活にも支障はない。

だからこそ、怖さを感じました。

症状がないのに、数字だけが下がっていく。

腎臓は“沈黙の臓器”だと聞いたことがあります。
その意味を、このとき初めて実感しました。


血圧は、以前から高かった

この頃の血圧は、

上が140〜150
下が90〜95

という状態でした。

医師からは以前から、

「そろそろ降圧薬を考えましょうか」

と言われていました。

しかし私は、

運動している
食事にも気をつけている
まだ薬に頼らなくても大丈夫

そう思い、断ってきました。

近所の先輩からは
「年齢に90を足した数字までが基準だ」
とも言われていました。

どこかで、自分に都合のいい理由を探していたのだと思います。


守るという発想への転換

eGFR 46.9という数字と、
透析という言葉が一瞬よぎったあの日。

私は初めて考えました。

強くなることより、守ること。

記録を伸ばすより、
これ以上悪くしないこと。

血圧を下げることが、腎臓を守ることにつながる。

そう説明を受け、私は初めて降圧薬を受け入れました。

自分の意地よりも、
将来の生活のほうが大事だと感じたからです。


走れる=健康ではなかった

トライアスロンを完走できる体力があっても、
臓器は別の時間軸で変化していく。

「走れるから健康」

そんな単純なものではないと、68歳で初めて知りました。

体力と臓器の状態は別。

数字から目を背けない。

血圧管理を本気でやろう。

腎臓を守りながら、70代をどう生きるか。

そう考え始めた矢先、
さらに思いがけない出来事が待っていました。

(第4回へ続く)


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